税務デイリーニュース
税務に関する最新のニュースを毎日お届けします。
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2026/08/17
財務省「もっと知りたい税のこと(令和8年7月)」を公表
財務省はこのほど、「もっと知りたい税のこと(令和8年7月)」を公表した。このパンフレットは、財務省が日本の税制や財政の現状を国民に分かりやすく解説するため、毎年、刊行している冊子である。税金が年金、医療などの社会保障や水道、道路などの社会資本、教育や警察、消防、防衛といった「公的サービス」を支える「社会の会費」であることを前提に、各税目の仕組み、日本の財政課題、将来的な負担の在り方などについて総合的に知ることができる内容となっている。令和8年版は、以下の8つの章により構成されている。1.「税」の意義と役割を知ろう税が行政サービスを支える「社会の会費」であり、「財源調達」、「所得再配分」、「経済安定性化」などの役割を持っていることや「公平・中立・簡素」という税の三原則によって成り立っていることについて説明している。2.「税」の現状を知ろう国税・地方税合わせて40種類以上あるさまざまな税金の分類の仕方や国の税収の内訳、過去からの税制の変遷等について説明するとともに近年、国債の発行により賄われている日本の厳しい財政状況について解説している。3.「所得税」を知ろう個人の所得に応じて課税される所得税について、主な所得の種類、基礎控除や配偶者控除などの人的控除、過去からの所得税の負担の変化について解説している。4.「相続税」と「贈与税」を知ろう資産の再分配、格差の固定化の防止を目的とした相続税・贈与税の基本的な仕組みや生前贈与を容易にするための暦年課税・相続時精算課税制度の概要について説明している。5.「消費税」を知ろう消費税の仕組みや「軽減税率制度」、「インボイス制度」の概要、消費税が景気の動向に左右されにくいことなどから、社会保障の安定財源として活用されていることについて解説している。6.「法人税」を知ろう法人の所得に対して課される法人税の構造や法人税率の推移、法人実効税率の国際比較について解説している。7.「国際課税」を知ろう国際的に活動する企業・個人の課税関係を調整する国際課税制度や「BEPSプロジェクト」(多国籍企業による国際的な課税逃れを防ぎ、公平な競争条件を整えるためのプロジェクト)、「グローバル・ミニマム課税」の導入、日本の租税条約ネットワークについて解説している。8.これからの「税」を考えよう人口減少・少子高齢化や経済のグローバル化やデジタル化、働き方やライフコースの多様化など経済社会の構造変化に対して、多くの人から納得を得られる税制を構築していくうえでの個別税目の現状と課題について解説している。今年のパンフレットは、税の仕組みの紹介にとどまらず、日本の厳しい財政状況や高齢化社会の進展による社会保障の安定財源の確保など、税の使われ方についても解説されており、「税」の果たす意義と役割を具体的に知ることができる資料となっている。(参考)もっと知りたい税のこと(令和8年7月発行)https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei0807_pdf/index.html
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2026/08/10
国税庁「酒のしおり(令和8年7月)」を公表
国税庁は7月21日、「酒のしおり(令和8年7月)」を公表した。しおりは、主要部分として「酒レポート」と「酒類行政の基本的方向性」の二部で構成されており、同レポートでは、「酒類業界を巡る状況」と「酒類業界の主な課題と国税庁の取組」について、統計データ等を参照した説明、取組が紹介されており、「酒類業界を巡る状況」については、視点が国内市場と世界市場に分けられている。国内市場は、少子高齢化や人口減少による人口動態の変化、消費者の低価格志向、ライフスタイルの変化、嗜好の多様化等により、市場は全体として縮小傾向にある。各酒類の課税数量の構成比率は大きく変化しており、特にビールについては、平成6年度以降大きく減少したが、近年は増加傾向にある。酒税の課税額は、平成6年度以降、減少傾向となっているが、令和6年度の課税額は1.2兆円となっており、安定した租税収入として引き続き重要な役割を果たしている。内訳はビールが3割超(約4,456億円)であり、チューハイなどのリキュールを合わせた低アルコール飲料が全体の3分の2を占めている。また、酒類の消費(販売)動向について、令和6年度の消費(販売)数量は10年前と比較して約7%減少している。個別の酒類である清酒について、令和6年度の課税数量は、ピーク時(昭和48年度)の3割以下に減少しているが、純米酒や純米吟醸酒は増加傾向にあり、清酒製造業の出荷金額の単価も近年増加傾向にあることから、高付加価値の商品の需要の高まりを表していると考えられる。続いて、世界市場について、中でも日本産酒類の輸出の状況については、清酒、ウイスキー等の日本産酒類の国際的な評価の高まりを背景に輸出が増加し、令和7年には過去最高の1,495億円(対前年比11.8%増)となっている。輸出先では、中国が近年は不景気により大幅減少していたところ令和7年には対前年比19.4%と復調傾向にあり、米国は関税措置の影響が懸念されるも対前年比4.7%と堅調に増加し、両国で輸出額の38.1%を占めている。品目別では、ウイスキー(490億円)、清酒(459億円)の二品目で輸出額の63.5%に達している。これらのほか、「酒類業界を巡る状況」では「酒類業免許の状況等」が、「酒類業界の主な課題と国税庁の取組」では、「酒類業の振興」、「コンプライアンスの確保」について、課題とそれらに対する取組が取り上げられている。(参考)「酒のしおり(令和8年7月)」https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2026/index.htm
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2026/08/07
デジタル庁「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を公表
デジタル庁はこのほど、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を公表した。これは、「デジタル社会形成基本法」に基づき、我が国が目指すデジタル社会の理念や施策の方向性を示したデジタル社会形成の基本方針であり、これまで、定期的な年次見直しが行われてきており、本年は7月21日に閣議決定された。政府は、現在、人口減少や人手不足が進む中で、「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」を目指すべき社会の姿とし、「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を実現し、国民生活の利便性向上と経済成長の両立を目指している。重点計画では、デジタルの活用により、場所や時間を問わず、国民のニーズやライフスタイルにあったサービスを安全・便利に受けられる社会を実現するため、以下の6つの推進方針を掲げている。1デジタル化による成長戦略AIなどの最先端技術の利活用と産業の生産性向上2準公共分野のデジタル化医療・介護、教育、防災、こども支援等の生活直結分野のDX推進3デジタル化により地域の活性化地方創生2.0や地域交通DX等による、地域課題の解決と魅力向上4誰一人取り残されないデジタル社会デジタル推進委員の配置など、アクセシビリティの確保5デジタル人材の育成・確保官民学が連携したAI・ITスキルや高度専門人材の養成6DFFTの推進を始めとする国際戦略DFFT(信頼ある自由なデータ流通)の具体化と国際化このような方針に基づき、個別施策として以下の4本柱を構築し、デジタル社会の実現を図ることとしている。1政府のAX(AIトランスフォーメーション)/DX(デジタルトランスフォーメーション)基盤の強靭化政府のAX/DX基盤であるガバメントクラウド、GSS等の高度化、強靭化、ガバメントAI源内の推進、ベースレジストリの整備・利活用促進、「公正」「公平」「迅速」な給付が可能なインフラ構築等の施策2自治体のAX/DX基盤の高度化・強靭化自治体基幹業務システムの標準化・ガバメントクラウド移行の推進、AIエージェントを利用した「自律型」「提案型」行政サービスの実現等の施策3国民の暮らしのAX/DX推進(安全で便利な地域の暮らし)マイナカードの着実な普及・利用拡大、マイナポータルの利便性向上、正式版Gビスポータル構築・機能向上、医療DXの加速、こども・子育て・教育DX、防災DX等の施策4AX/DXの徹底的推進による経済成長の加速AIソブリンティ(AIモデルを自律的に管理・運用する能力)の確保、政府が初期需要を提供し国産推進、AI等の基盤構築に向けた民間投資、データ連携・利活用を促進する環境整備等の施策また、個別施策4本柱を支える横断的取組として、サイバーセキュリティの対策強化、デジタル人材の確保・育成、デジタル・AIの受容性、デジタル行政の推進体制整備を掲げている。この重点計画は単に手続きをデジタル化に置きかえるだけではなく、デジタル技術を活用して社会全体の課題を解決し、生活の豊かさや利便性を実現できる社会の実現を目指しており、定期的な見直しを図りながら、技術の進歩や社会環境の変化に合わせて、速やかに計画をアップデートしていく柔軟な運用体制が図られている点も大きな特徴となっている。(参考)デジタル社会の実現に向けた重点計画https://www.digital.go.jp/policies/priority-policy-program
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2026/08/06
総務省「成年後見制度の利用促進に関する調査」の結果を公表
総務省は7月21日、「成年後見制度の利用促進に関する調査」の結果を公表した。少子高齢化の進展により、身寄りのない高齢者の増加が見込まれ、認知症などで判断能力の不十分な者を保護し、支援するための制度である成年後見制度の利用ニーズは、より一層高まっていくことが見込まれる。国は、制度の利用の促進に関する法律に基づき、5年を一期とする基本計画を策定して制度の利用促進を図っており、利用者数は令和7年末時点で約26万人に上るものの、市区町村ごとに利用状況には大きなばらつきがある。同省では、こうした状況を踏まえ、制度を必要とする者が確実に利用できるよう、地域の実情を踏まえた計画的な取組の推進に資することを目的として、利用促進に係る市区町村の取組状況等について調査を実施したもので、調査結果は以下のとおりであるが、所見として厚生労働省に対する措置要求が挙げられている。市区町村等における制度の利用ニーズの把握状況について、把握する必要性を感じているものの、実際には把握していない市区町村が多数あることが確認され、所見として、希望する市区町村が管内の利用ニーズを適切に把握できるよう、利用ニーズを把握するためのアンケート調査票の例を市区町村に示すことや、全国の利用者数等を基に、利用ニーズを推計するための具体的手法の例を市区町村に示すことなどにより、市区町村を支援することを挙げている。次に、利用が想定される者を中核機関へ適切につなぐための取組状況について、中核機関へつなぐとする相談支援機関の役割が十分に果たせていないことが確認され、所見として、地域包括支援センター等の相談支援機関が、制度の利用が想定される者のニーズを的確に把握し、中核機関につなぐことができるよう、相談支援機関に対する支援の強化、例えば、国による研修の実施や都道府県及び市区町村が行う研修の支援など、その充実を図るとともに、相談支援機関から中核機関へつなぐ際の基準や目安を作成することを挙げている。続いて、家庭裁判所と市区町村等の連携状況について、連携が十分に進んでいないことなどが確認され、所見として、市区町村に対して、市区町村と家庭裁判所の意見交換の場の好事例や意見交換の方法(会議の持ち方やテーマ設定など)を周知するとともに、都道府県単位や複数市区町村単位など広域実施の方法についても示すことなどにより、市区町村と家庭裁判所が意見交換できる機会を設けるよう促すことを挙げている。(参考)「成年後見制度の利用促進に関する調査」https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/hyouka_260721000191194.html
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2026/08/05
「2026年度中小企業の脱炭素に関する実態調査」の集計結果
日本商工会議所ならびに東京商工会議所は、7月16日、「2026年度中小企業の脱炭素に関する実態調査」を実施し、その結果を取りまとめ・公表した。この調査は中小企業の脱炭素への取組状況・課題、政府などへ期待する支援内容等の現状を把握し、今後の要望および支援活動に活かしていくために実施されたもので、調査結果のポイントは、中小企業における脱炭素への取り組み状況、脱炭素に関する取引先等からの要請の現状、政府・自治体、商工会議所に期待する脱炭素支援となっており、その概要は下記のとおりである。なお、この調査は、全国47都道府県を調査地域とし、2026年5月7日から5月29日を調査期間としてWEB回答により、各地商工会議所の会員企業2,497社から回答が得られたものである。中小企業における脱炭素への取り組み状況・「脱炭素に関する取り組みを実施している」と回答した企業は過半数を占めている。従業員規模別にみると、51人以上の規模では7割以上に達した一方、5人以下の企業では約3割(34.2%)にとどまっており、従業員規模が大きいほど取り組みの割合が高い。・取り組みを実施している企業における具体的な取り組み内容は、「省エネ型設備への更新・新規導入」等、省エネに関する割合が高い。次いで、「エネルギーの使用量・温室効果ガス排出量の把握・測定」や廃棄物削減やリサイクルの推進等といった「資源循環に関する取り組み」についてもそれぞれ約4割の企業が実施している。脱炭素に関する取引先等からの要請の現状・脱炭素に関する取引先等からの「要請を受けている」と回答した企業は約1割(14.2%)。業種別に見ると、「製造業」、「石油卸売業・燃料小売業、電気・ガス・熱供給」、「建設業」が上位である。・取引先等から脱炭素に関する要請を受けている企業のうち、要請が「取引条件になっている」と「対応が事実上求められている」を合わせた約4割(42.8%)の企業が、脱炭素の取り組みが取引の条件になっていると回答している。・取引先等から脱炭素に関する要請を受けている企業のうち、「支援を受けている」と回答した企業は約3割(27.6%)にとどまり、約7割(72.4%)の中小企業は要請を受けているにもかかわらず、自社のみで対応している。・受けている支援の内容は、「わかりやすい取り組みガイドラインの提供」や「技術・ノウハウの提供」など情報提供や人材育成に関するものが多く、資金面の支援を受けている企業は一部にとどまっている。政府・自治体、商工会議所に期待する脱炭素支援・政府や自治体に期待する脱炭素支援については、「省エネ設備、再エネ導入等に対する資金面での支援」が約6割(57.3%)と最多となっており、資金面での支援・メリットを求める声が多い。・商工会議所に期待する脱炭素支援については、「省エネ・脱炭素に関する支援策や補助金等のわかりやすい情報提供」が約6割(59.4%)と最も多い。(参考)「2026年度中小企業の脱炭素に関する実態調査」の集計結果についてhttps://www.jcci.or.jp/news/research/2026/0716140000.html
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2026/08/04
家庭用IoT機器を悪用したサイバー攻撃への官民一体となった対策の推進
総務省及び警察庁は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)等と連携し、家庭用IoT機器を悪用したサイバー攻撃への対策を推進するための検討を行っており、7月21日「レジデンシャルプロキシ」の悪用実態や対策についてとりまとめ・公開した。今回のとりまとめでは、一般家庭向けのインターネット回線に接続して使用されるIoT機器が第三者の通信を中継する仕組み(レジデンシャルプロキシ)の実態とレジデンシャルプロキシとなる仕組み、レジデンシャルプロキシとして悪用されるリスクを低減するための対策例が記載されており、IoT機器の利用者が認識しないところで、サイバーセキュリティ対策上の重大な脅威とならないようにするための知識と対策が掲載されている。・レジデンシャルプロキシの実態国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の調査によれば、レジデンシャルプロキシは国内に少なくとも数万台以上の規模で存在すると推定されている。また、警察庁の分析によると、令和6年中に発生したインターネットバンキングに係る不正送金事犯において、犯行時にレジデンシャルプロキシが用いられたものが少なくとも1,918件、被害額約28.9億円となっている。・レジデンシャルプロキシとなる仕組みレジデンシャルプロキシとなる仕組みとしては、⑴ソフトウェアのインストール等に伴うもの、⑵IoT機器自体に仕込まれたマルウェア(不正なソフトウェア)によるものがある。⑴ソフトウェアのインストール等に伴うものには、プロキシ化マルウェア・アプリと収益をうたう通信帯域提供サービス・アプリがあり、ソフトウェア開発キット(SDK)やレジデンシャルプロキシとして動作させるためのマルウェアが含まれているソフト等を機器にインストールして使用する場合や「使用していない通信帯域(データ通信量)を共有することで収益を得られる」とうたうサービスやアプリを利用することでレジデンシャルプロキシとなる。⑵IoT機器自体に仕込まれたマルウェアには、製造過程又は流通過程で仕込まれたマルウェアとIoT機器のぜい弱性等を突かれる事があったり、購入前の製造・流通段階からレジデンシャルプロキシとして動作させるために必要なマルウェアやダウンローダー等が仕込まれているものもあったりと、IoT機器にぜい弱性やセキュリティ設定の甘さがある場合、外部から侵入され、レジデンシャルプロキシとして動作することがある。・レジデンシャルプロキシとして悪用されるリスクを低減するための対策例利用するIoT機器等がレジデンシャルプロキシとして悪用されるリスクを低減するためには以下のような対策を行うことが有効とされている。⑴提供元不明のソフトウェア、アプリ、無料VPN等を安易に利用しない⑵収益をうたう通信帯域提供サービスやアプリを安易に利用しない⑶不審な動画ストリーミングデバイス等のIoT機器を使用しない⑷OS、ファームウェア等を最新の状態に保つ(参考)家庭用IoT機器を悪用したサイバー攻撃への官民一体となった対策の推進についてhttps://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00293.html
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2026/08/03
観光庁「令和8年度版観光白書」を公表
観光庁は、7月10日、「「令和7年度観光の状況令和8年度観光施策」(観光白書)について」を公表した。これは、日本の観光の現状と今後の施策を示した政府の年次報告書であり、令和7年度の観光の状況を分析するとともに、令和8年度に実施する観光政策の方向性をまとめており、「令和8年度版観光白書」(以下「白書」という。)とも呼ばれている。白書では、本年3月に閣議決定した「観光立国推進基本計画(第5次)」において重要な柱として掲げている「観光地・観光産業の強靭化」に関連して、宿泊業の人材及び生産性に関する現状と課題や、生産性改善と人材確保に向けた地域等における取組事例を紹介し、「働いてよし」の観光産業の実現に向けた国の施策の方向性について報告している。白書は3部構成となっており、第一部では「観光の動向」として世界の観光の動向、日本の観光の動向、「働いてよし」の観光産業の実現に向けた取組、第二部は政府が観光に関して令和7年度に実施した施策、第三部では、政府が観光に関して令和8年に行う施策について公表している。第一部の観光の動向では、2025年における国際観光客数は15億2,300万人(前年比4.0%増)、訪日外国人旅行者数は4,268万人(前年比15.8%増)、訪日外国人の旅行消費額は9兆4,549億円(前年比16.4%増)でいずれも過去最高と報告されている。日本人の観光の動向(国内・海外旅行)では、海外旅行等で出国した人数は1,473万人(前年比13.3%増)であり、国内旅行における延べ旅行者数は5.5億人(前年比2.4%増)、国内の旅行消費額は26.8兆円(前年比6.5%増)といずれも増加している。また、訪日外国人の旅行消費額などを含めた国内の旅行消費額も過去最高の37.6兆円(前年比9.6%増)となっている。このように観光需要が高まる中で宿泊・飲食業等を取り巻く環境についての課題として、賃金が全産業の平均金額と比べて低い、年間休日が少ない、宿泊施設等の日常的な人出不足などが報告されている。白書はこれらの課題を解決していくため、企業等が取り組んでいる事例を紹介しており、固定休館日制の導入による働き方改革及び収益性の改善、生成AIを活用したデジタルマーケティングを通じたインバウンド観光施策の推進、旅館の垣根を超えた地域一体の仲間づくりによる人材の確保・育成などが報告されている。第二部では令和7年度の観光施策として「持続可能な観光地域づくり」、「地方を中心としたインバウンド誘客」、「国内旅行需要の喚起」などを軸に実施した「観光DXの推進」、「大阪・関西万博等を契機とした戦略的訪日プロモーション」、「酒蔵ツーリズムの推進」、「多言語対応」、「キャッシュレス環境等整備」などの施策が報告されている。第三部では、観光地及び観光産業の持続的な発展と強靭化を目指す取組として令和8年度に実施している「パークアンドライドの推進」、「手ぶら観光の推進」、「平日旅行やワーケーションの推進」、「ユニバーサルツーリズムの推進」、「観光DX、地域交通DXの推進」などを紹介しており、その成果を賃金・待遇改善に結びつけることで「住んでよし・訪れてよし」に続く「働いてよし」の好循環を確立するとしている。(参考)「令和7年度観光の状況令和8年度観光施策」(観光白書)についてhttps://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_00092.html
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2026/07/31
日本商工会議所「2027年度中小企業・地域活性化施策に関する要望」を公表
日本商工会議所は7月16日、全国の商工会議所から寄せられた現場の声や要望等を取りまとめ、「2027年度中小企業・地域活性化施策に関する要望」を公表した。わが国経済は、長期にわたる停滞期を脱し、潜在成長率の底上げによる成長型経済への転換に向けた重要な局面を迎えており、わが国企業数の99.7%、雇用の約7割(3大都市圏を除くと約9割)を担う中小企業こそが、その原動力である。他方、多くの中小企業は、構造的な人手不足に加え、賃上げに伴う労務費の増加、円安や原材料価格の高騰等を背景としたコストプッシュ型インフレ、金利上昇、消費低迷など、多くの課題に直面し、業況の二極化が顕在化している。また、中東情勢の影響によるエネルギー価格の高騰が事業活動や投資に影を落としており、資材価格のさらなる高騰や流通の目詰まり等への懸念も残存している。中小企業が持続的な賃上げや成長投資の原資を確保するためには、「生産性向上」と「付加価値の創出・拡大」による「稼ぐ力」の強化に向けた支援を強化するとともに、適切な価格転嫁・取引適正化、事業承継の推進など、持続可能な経済社会の構築に向けたビジネス環境の整備が急務である。加えて、地域の「稼ぐ力」を高め、新たな投資や雇用等を喚起するとともに、地域経済を支える中小企業・小規模事業者の事業継続を支援することで「地域経済の好循環」を実現することが必要である。「強い地域経済」の好循環の実現に向けて、民間の挑戦を後押しする具体的施策の迅速な実行および必要な支援の強化・拡充を求めるものである。日本商工会議所では、本年4月に公表した「成長型経済の実現に向けた中小企業政策に関する意見」に基づき、全国516商工会議所、都道府県連合会、地域のあらゆるステークホルダーと連携しながら、「強い地域経済」の好循環の実現に向けて、総力を挙げて活動を展開していくとしている。要望の概要については、以下のとおりである。1中東情勢の影響を受ける中小企業・小規模事業者への万全な対応2賃上げ・投資の原資となる中小企業・小規模事業者の「稼ぐ力」の強化3持続可能な経済社会の構築に向けたビジネス環境整備4地域の「稼ぐ力」の向上による、地域経済の好循環の推進(参考)「2027年度中小企業・地域活性化施策に関する要望」https://www.jcci.or.jp/news/news/2026/0716140000.html
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2026/07/30
書店活性化プランと支援施策活用ガイド
経済産業省は、7月8日、「関係者から指摘された書店活性化のための課題」を踏まえ、政府が取り組む施策を「書店活性化プラン」として公表し、2024年10月に公表した中小企業庁の支援策などを整理した「書店経営者向け支援施策活用ガイド」を更新した。「書店活性化プラン」では、1.街の書店の現状を分析した上で、2.書店活性化プランとして5つの課題(Ⅰ.読書人口の減少や書店の魅力向上に関する課題、Ⅱ.地域における書店と図書館・自治体との連携の在り方、Ⅲ.業界慣行における課題、Ⅳ.経営における効率化・省力化に関する課題、Ⅴ.新規開店やキャッシュレス決済に関する課題)を整理し、課題に対応した支援策を提示している。具体的な街の書店の現状と課題への対応・支援策は下記のとおりである。1.街の書店の現状として、書店の経営を支えてきた雑誌の販売不振を主な原因とした書店数の減少、新規開店数の減少や全国の約28%の自治体に書店が存在しないこと、高校生の不読率の高まり(約2人に1人(48%)は1か月に1冊も本を読まない)や全国的な読書離れ(約6割が「1か月に1冊も本を読まない」と回答)が書店の現状として挙げられている。2.書店活性化プランとしてⅠ.読書人口の減少や書店の魅力向上に関する課題については、①書店の販路開拓に向けた支援(中小企業庁)、②読書推進人材への支援(文部科学省)、③活字文化の振興(文化庁)、④魅力的な活字文化コンテンツの創出(文化庁)、⑤日本の活字文化の海外展開支援(文化庁)、⑥文学館など文化施設における先進的な取組への支援(文化庁)、⑦書店のリノベーション支援(国土交通省)を、それぞれ実施する。Ⅱ.地域における書店と図書館・自治体との連携の在り方については、①読書環境整備に向けた関係機関による連携協働モデルの構築・普及(文部科学省)、②書店と図書館における連携の推進(文部科学省)を、それぞれ実施する。Ⅲ.業界慣行における課題については、①返品抑制に向けた業界を巻き込んだ研究会の開催(経済産業省)、②再販売価格維持契約下でのコスト上昇への対応についての業界団体への説明(公正取引委員会)、③著作物の再販売価格維持制度の弾力的運用の推進(公正取引委員会)を、それぞれ実施する。Ⅳ.経営における効率化・省力化に関する課題については、①書店へのRFID機器の導入支援(経済産業省・中小企業庁)、②IT導入補助金等を活用した書店のDX支援(中小企業庁)、③付録付き雑誌のセット組み作業の負担緩和を出版社等に求めることに関する独占禁止法上の留意点についての相談対応(公正取引委員会)を、それぞれ実施する。Ⅴ.新規開店やキャッシュレス決済に関する課題については、①書店を活用した地方創生の取組への支援(内閣官房新しい地方経済・生活環境創生本部事務局)、②書店経営者のチャレンジ支援、支援施策活用ガイドの周知(経済産業省・中小企業庁)、③書店の新規出店に向けた支援(経済産業省・中小企業庁)、④既存の書店の事業承継に向けた支援(中小企業庁)、⑤中小企業等経営強化法の書店への適用に向けた事業分野別指針の整備(経済産業省・中小企業庁)、⑥業界団体を活用した低廉な決済手数料率の周知(経済産業省)、⑦キャッシュレス決済の導入に向けた環境整備(経済産業省)を、それぞれ実施する。今回更新された「書店経営者向け支援施策活用ガイド」では、相談する内容ごとに具体的な補助金や融資が紹介されており、また、支援策利用者の声も掲載されているため、「書店活性化プラン」と併せて確認しておくとよい。(参考)「書店活性化プラン」を公表しますhttps://www.meti.go.jp/press/2025/06/20250610004/20250610004.html
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2026/07/29
総務省「ICTリテラシー実態調査の結果」を公表
総務省は、7月14日、ICTリテラシーに係る実態調査の結果を公表した。ICTリテラシーとは、パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器や通信ネットワークを正しく理解し、目的に応じて安全に活用する能力のことをいう。総務省では、利用者のICTリテラシーに関する認識や偽・誤情報の拡散傾向の実態を把握し、ICTリテラシー向上の取組に活用するため、「ICTリテラシー実態調査」を本年5月、全国の15歳以上の男女5,640人に実施した。調査は、偽・誤情報に対する実態把握やICTリテラシーに関する利用者の実態把握等として利用者に質問する方法で行われた。偽・誤情報に対する実態把握では、過去に実際に流通した具体的なニュース(例:災害時のデマや社会的な噂など)を提示し、回答する形式で行われており、その結果、過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人の約半数(48.4%)がその情報を「正しい情報だと思う」又は「おそらく正しい情報だと思う」と判断していた。また、偽・誤情報に接触した人の約2割(20.3%)が、SNSやメッセージアプリなどを通じて何らかの手段を用いて拡散した経験があることもわかった。このことから、多くの人が誤った情報を十分に見抜けず、拡散してしまう可能性のあることが示された。ICTリテラシーに関する利用者の実態把握等のため実施されたICTリテラシーテストでは、全問正解した人はわずかに5.6%であった一方、全問不正解は39.5%にも上った。さらに、偽・誤情報を拡散した経験がある人の中で、全問不正解の人の割合が48.9%と拡散していない人の全問不正解の割合24.7%のほぼ2倍となっており、ICTリテラシーの低さと偽・誤情報の拡散には一定の関連性があることが示唆された。また、ディープフェイク(AI技術を用いて合成された音声、動画コンテンツのこと)を「自分は見破ることができる」と回答した人は、ICTリテラシーテストの全問不正解の割合が61.5%と他の回答をした人と比べると群を抜いて高く、自信を持っている人ほど能力を過信する危険性が明らかになった。また、自分のICTリテラシーは平均的または平均より高いと思うと回答した人は83.0%に達しており、実際の知識や判断力との間に大きなギャップが存在していることも分かった。そのほか、SNS等で情報を見た際に投稿・拡散する前に一度立ち止まって考える意向等について確認したところ、79.2%が「投稿や拡散前に一度立ち止まって考えると思う」と回答しており、多くの人が慎重な行動を認識していることも伺えた。しかしながら、ICTリテラシー向上への具体的な取組を「行っていない」人は65.8%であり、取組を実施しない理由として、「取り組み方がわからない」が50.4%と最も多かった。総務省では、インターネットやSNSにおける幅広い世代のICTリテラシーの向上を目指し、官民連携での意識啓発プロジェクトとして「DIGITALPOSITIVEACTION」を立ち上げており、デジタル空間を、誰もが安心して利用できる場所にするため、情報社会を支える企業・団体とともに、安心できる情報社会づくりを推進していくこととしている。(参考)ICTリテラシーに係る実態調査の結果公表https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu05_02000193.html
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