商事法研究リポート

MJS税経システム研究所・商事法研究会の顧問・客員研究員による商事法関係の論説、重要判例研究や法律相談に関する各種リポートを掲載しています。

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第1 はじめに 2020年4月7日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防止するため、新型インフルエンザ等対策特別措置法32条1項に基づき、緊急事態宣言が発出され、本稿執筆時点(2020年5月1日時点)では、5月6日までの緊急事態宣言が延長される見込みとなっています。 例年6月には、多くの上場会社が定時株主総会を開催していますが、株主が会場に集まり開催される株主総会(以下「リアル総...
1.はじめに 2019(令和元)年末に中華人民共和国湖北省武漢市で感染が広がった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で猛威を振るっています。2020(令和2)年2月初旬のダイヤモンドプリンセス船内における集団感染が発見されてから日本における感染者増加の危機感が強まってきました。日本政府は、新型コロナウイルス感染症対策本部が決定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」(2020年2月25日)の4(...
Ⅰ はじめに 2020年2月7日、東京高裁は、閲覧者のPC等の処理能力を無断で使用し、暗号資産(仮想通貨)のマイニング(ネットワーク上に分散されて保存されている仮想通貨の取引台帳のデータと取引履歴のデータの整合性をとるための演算作業をコンピューターリソースを使って行い、演算が成功した場合に、その報酬として当該仮想通貨の新規発行を受けるという一連の行為のことをいいます)をするプログラムコードをウェブサイトに設置...
<要旨> 本稿は、諸外国に比べ数が多いと指摘されている上場子会社について、親会社と上場子会社の少数株主の利益相反リスクに対し、当該上場子会社のガバナンスの在り方を、経済産業省が公表したグループガイドラインを参考に検討を加えることを目的とするものです。 1 はじめに わが国では、上場会社の中に、親会社や支配株主が存在する上場子会社が存在します(注1)(参考資料1)。これをアメリカ・イギリス・フラ...
1.はじめに 近時、企業によるシステム開発をめぐる法的トラブルが頻発して注目を集めています。例えば、銀行が基幹システムの開発を発注した大手ITベンダーに対して損害賠償請求訴訟を提起し、裁判所が同ベンダーに対し約74億円の損害賠償を命じる判決を言い渡した事例(注1)や、誤発注をした証券会社が誤発注の取消し注文をしたところ、証券取引所のシステムの瑕疵等により取消注文の効果が生じなかったなどとして証券取引所に対して損害賠償...
1 総合取引所の意義 総合取引所とは、有価証券などの金融商品と農産物・鉱物などの商品(コモディティ)を一括して取り扱う取引所をいいます。単独の取引所が証券市場も商品市場も開設する場合もありますが、証券市場を開設する取引所と商品市場を開設する取引所がグループを形成する場合もあります。多くは後者でしょう(注1)。 海外の取引所では、商品先物を含めた幅広いデリバティブを扱う総合取引所化が急速に進んでいます。...
1 問題の背景 近時は、パーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォン(スマホ)等のモバイル・携帯端末の普及、情報機器の機能及び操作性の向上、SNS(Social Networking Service)等の基本無料のWebサービス(注1)の広がりや通信環境等の整備により、誰もが容易に情報を発信できる状況となっています。 わが国で一般にSNSとして認知されているWebサービスは、Twit...
1 はじめに 株式会社において、株主間に不和・対立が生じ、株主相互の信頼関係が破壊されて互いに不信の念が根深い、といった状況に陥ると、会社の経営にも悪影響を与えるおそれがあります。とりわけ、閉鎖的な会社(非公開会社)において、50%・50%の持株割合である二人または二派の株主間においてそのような不和・対立が生じると、株主総会における取締役の選任や計算書類の承認等にも支障をきたし、会社の経営自体が深刻なダメージ...
~近時の裁判例を素材として~
1 はじめに 中小企業においては、経営支配権を巡る争いがある場合において、不存在事由の認められる株主総会において取締役の選任決議が行われ、当該不存在の役員選任決議を前提として、後行の株主総会において後任の取締役の選任決議がなされる事例が散見されます。 そのような事例においては、過去の最高裁判例に照らすと、後行の役員選任決議が適法に行われると、先行の役員選任決議の不存在確認訴...
1 はじめに 近年、大企業・中小企業を問わず、雇用形態や経済環境の激変とも相俟って、各種の労働問題が増加しています。その中で特に無視できないのがパワーハラスメント(略してパワハラ)問題です。パワハラによる被害者が精神的・肉体的に病んでしまい、社会復帰ができなくなっている例や、はては自殺・病死に至る痛ましい事例は枚挙にいとまがありません。 この問題は、被害者のみならず、放置していた企業側にも社会的信用の...
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