税務情報レポート

MJS税経システム研究所・税務システム研究会の顧問・客員研究員による租税を中心とした多彩な研究成果および最新の税制改正および制度や動向、判例研究等に関するリポートです。

改正自己株式取得の自由と旧規定旧商法では原則として自己株式取得を禁止していたが、平成13年6月改正商法により、自己株式の取得が原則自由となった。1.自己株式取得の改正前との比較
(平成15年7月現在)
平成9年5月以降の商法改正の主な内容を項目別に分類した一覧表。
(1)課税売上割合の基本的計算式課税売上割合は、その課税期間中における資産の譲渡の対価の合計額に占めるその課税期間中の国内における課税資産の譲渡等の対価の額の占める割合となっている。基本的には、次の算式によって計算する。
Ⅰ基本的考え方法人事業税への外形標準課税制度の導入について、税制改正大綱では「すべての法人がその事業活動規模に応じて薄く広く、かつ、公平に地方公共団体の幅広い行政サービスの対価を負担するものである。このことは、応益課税としての事業税の性格を明確にし、地方公共団体には、地方分権を支える安定的な地方税源を保証するものとなる等、地方税として望ましい方向の改革である。」と説明している。Ⅱ制度の具体的な内容1.対象法...
<類似業種比準方式の適用の可否>1.類似業種比準方式とは類似業種比準方式は、評価しようとする会社と業種の類似する上場会社の株価を基にして、さらに、会社の基本要素である「配当金額」、「利益金額」、「純資産価額(簿価)」の3要素(比準要素)について類似する上場会社と評価会社を比較して算出する。2.会社合併の場合の類似業種比準方式の適用の可否類似業種比準方式の適用については、評価会社の比準要素が適切に把握されなけ...
1.改正前の規定(1)所得税配当所得で、法人から1回に支払を受けるべき金額が5万円(年1回決算の法人の場合には10万円)以下の配当金(以下、少額配当所得という)については、源泉徴収をされた後、確定申告に於いて、①少額配当所得を総所得金額に含めて申告する、②そのまま確定申告不要制度を利用するか、選択することができた。(2)個人住民税個人住民税においては、課税の公平の観点や課税技術上の問題から、少額配当所得については課税しないこととされていた(旧地方税施行令附...
Ⅰ裁決請求人らは、請求人らと同族会社との間の土地建物管理運営契約書に基づく行為又は計算は、著しく異常な取引といえない旨主張するが、同族会社が第三者に本件賃貸物件を転貸して得る賃貸料収入と請求人らが同族会社から受け取る地代家賃との差額は適正管理料相当額をはるかに超える異常なものと認められること、及び同族会社が請求人らに支払う地代家賃は年一回の清算で同族会社の当期利益が黒字になるように決められていることからすると、請求人らと同族会社との間の土地建物管理運営契約...
Ⅰ判例一本件の事案の概要及び主な争点は、次のとおりである。1X(原告・控訴人・上告人)は、同族会社であるA社(代表取締役X)との間において、①賃料は月額○○万円とする。②XはA社が第三者に使用目的(倉庫、事務所、工場、住居及び駐車場)の範囲内で賃貸することを認める。③A社の責任で管理その他一切を行うとの条件で、X所有の建物及び駐車場(以下「本件物件」という。)をA社に賃貸する旨の契約を締結し、A社は、第三者に本件物件を転貸した。2これに対し、Y(税務署長、...
1.確定拠出年金の制度の内容確定給付年金が従業員にあらかじめ確定した年金額を支給する制度であるのに対し、確定拠出年金は個人又は事業主が拠出した資金を加入者が自己の責任において運用の指図を行い、60歳以降にその運用結果に応じた給付を受けることができる年金制度である。2.加入対象者(1)企業型企業型の加入対象者は、確定拠出年金の制度を導入する企業の従業員である。(2)個人型個人型の加入対象者は、①確定給付型の企...
1.日本国内の不動産の譲渡所得1)所得税の源泉徴収制度非居住者である間に日本国内に所有する土地、土地の上に存する権利、建物及びその附属設備若しくは構築物の譲渡をする場合には、10%の所得税の源泉徴収を受けることとなる。源泉徴収義務者はその譲受人となる訳であるが、その譲受人が自己又はその親族の居住用として1億円以下の物件を譲受ける場合には、源泉徴収の必要はないこととされている。ただし、居住用及び1億円以下の要件を満たさない場合には、給与所得者等、通常では源泉...