アウトライン審査事例

国税不服審判所が示した審査請求事件の裁決例は、正確な税務処理を行っていくうえで見落とせません。アウトライン審査事例では実務家の皆様にとって実用性の高い裁決事例を簡潔に紹介。併せて、参照条文も記載しておりますので、実務上の判断の一助としてお役立てください。

《裁決のポイント》本件浜買いに係る取引実態は、消費税法施行令第49条第2項に規定する再生資源卸売業に準ずる課税仕入れの取引実態にないとした事例(平11.5.1〜平14.4.30各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分、平11.5.1〜平14.4.30各課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分・棄却・平16.9.9裁決)
《裁決のポイント》請求人が、相続により取得した土地及び建物の価額は、財産評価基本通達により評価すべきであり、請求人の主張する不動産鑑定評価額には合理性が認められないとした事例(平14.9.15相続開始に係る相続税の更正の請求に対してされた更正処分・棄却・平16.12.3裁決)《裁決の要旨》請求人は、相続により取得した土地及び建物の価額について、路...
《裁決のポイント》本件土地は既存家屋とともに取得したものとして、住宅借入金等特別控除の適用を受けていることから、本件土地の取得に係る借入金をその後に新築した本件家屋の取得に係る借入金に含めて住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできないとした事例(平成14年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分・棄却・平16.7.2裁決)《裁決の...
《裁決のポイント》過去に原処分庁所属の職員が指導した事項と異なる内容でされた更正処分は、信義誠実の原則に反しないとした事例(平12.3.1〜平15.2.28の各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分・棄却・平16.12.14裁決)《裁決の要旨》請求人は、前回調査担当者の指導内容に反する本件更正処分は、信義則の適用により取り消されるべき旨を主張...
《裁決のポイント》従業員に業績の不振の状況を示す目的で関係書類を処分し、帳簿書類等を調査担当者に対して提示できなかったことは、請求人自身の責めに帰するものであり、消費税法第30条第7項に規定する「やむを得ない事情」とは認めることはできないとした事例(平11.6.1〜平13.5.31各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分・棄却・平16.7.9裁決)
《裁決のポイント》相続税の総額の計算に当たり、被相続人並びにF及びGは養子縁組により養母を同じくするが、Fは被相続人と実父母を同じくし、Gは被相続人と実父母を異にするから、F及びGは、父母の双方を同じくする兄弟姉妹(F)と父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(G)となり、法定相続分はそれぞれ3分の2と3分の1となるとした事例(平14.12.4相続開始に係る相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定...
《裁決のポイント》代償分割により、共同相続人の一人が所有する土地を他の相続人に交付したことによる譲渡所得の収入すべき金額は、その土地の時価によるべきとした事例(平成13年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分・棄却・平16.12.8裁決)《裁決の要旨》代償分割債務を履行するために資産を無償で交付した場合における譲渡所得の収入すべき金...
《裁決のポイント》分離長期譲渡所得等について、保証債務の履行のための譲渡に関する課税の特例を適用すべきであるとしてなされた更正の請求に対し、確定申告書にその旨の記載がなく、また、その旨の記載がなかったことについてやむを得ない事情があるとは認められないとして、当該特例を適用することはできないと判断した事例(平成13年分の所得税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分・棄却・平16.7...
《裁決のポイント》税関長の算定した価格は関税定率法に基づき適法に算出されたものとした事例(輸入申告に係る消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分・棄却・平16.12.13裁決)《裁決の要旨》請求人は、輸入墓石は、国内において仕入れた原石を中国に輸送し、墓石に委託加工したものであり、この原石については仕入時に消費税等を支...
《裁決のポイント》金融機関が行った貸付債権と預金の相殺は、民法第506条第2項の規定により双方の債権が相殺適状を生じた時まで遡及するが、相続開始日はそれ以前であるから、当該預金は相続財産を構成するとした事例(平12.10.16相続開始に係る相続税の各更正処分及び無申告加算税の各賦課決定処分・棄却・平16.11.19裁決)《裁決の要旨》民法第506...