TVSからのお知らせ

【ご案内】銀行取引明細連携機能に関する運用方針の整理について

2025/12/03

平素より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
2020年5月に弊社より「会計事務所が銀行APIを利用して顧問先企業の口座情報を取得すると、連鎖接続先に該当する(*1)おそれがあるという見解」をご案内いたしましたが(「【連絡】銀行取引明細連携機能に関するお知らせについて」)、今般、制度運用の実態や専門家の見解を踏まえ、改めて運用方針を整理いたしましたのでご報告申し上げます。

(*1)連鎖接続先に該当すると、以下のような規制を受けることになります。

  • 接続するすべての金融機関に対して、弊社から会計事務所様を連鎖接続先として届け出をし、接続の許可を得なければならない。
  • 金融機関からの定期的なモニタリングを会計事務所様が受ける必要がある(例えば金融機関が定めたチェックリストを提出する等)。

■今回の整理の目的
銀行APIの導入から約5年が経過し、会計事務所様による顧問先企業様の口座情報取得について、制度の趣旨を踏まえた整理が進んできました。今回の整理は「新しいルールができた」ということではなく、これまでのルールの中で、実務と法律の整合性を改めて確認したものです。これにより、会計事務所様がより安心して業務効率化を進められるよう、運用方針を明確化いたしました。

■制度上の整理と実務対応
弁護士および金融庁への確認を経て、以下のような見解が得られております。
<運用Ⅰ>
顧問先企業様からの依頼に基づき、会計事務所様が顧問先企業様の口座情報を取得する運用について
(1)顧問先様から会計事務所様への依頼の方法が「電子情報処理組織(PCやメール等)」を用いない形で行われている場合
→銀行法上の「電子決済等代行業再委託者(連鎖接続先)」には該当しない。
(2)顧問先様から会計事務所様への依頼の方法が「電子情報処理組織(PCやメール等)」を用いる形で行われている場合
→銀行法上の「電子決済等代行業再委託者(連鎖接続先)」に該当する。

(1)の依頼方法には、以下のような手段が該当します。

  • FAX による依頼
  • 口頭での依頼

(2)の依頼方法には、以下のような手段が該当します。

  • 電子メールによる依頼

ただし、上記<運用Ⅰ>については、前提として会計事務所様が顧問先企業様のインターネットバンキングのID・パスワード等を預かり、代理で明細を取得する形となるため、情報管理上の態勢整備が必要となります。
なお、電子決済等代行業にかかる改正銀行法等の法令施行当初は制度の解釈が必ずしも明確ではなかったことから、弊社としては慎重を期し、<運用Ⅰ>のような対応を控えていただくようご案内しておりました。しかし、現在では(1)の条件下であれば、銀行法上の規制を受けることなく、<運用Ⅰ>が可能であることが明確になってまいりました。
こうした背景を踏まえ、今回あらためて運用方針を整理し、皆様に制度の内容等をわかりやすくご案内するものです。

■今後の対応について

  •  <運用Ⅰ>を行う際は、顧問先企業様からの明細取得依頼が「電子情報処理組織を用いて」おり、連鎖接続先に該当するとみなされないよう、上記(1)のような依頼方法をご利用ください。
  • ACELINK NX-Pro において、会計事務所様が顧問先企業様の取引明細を取得できるよう、以下の日程でシステム改修を実施しました。
  • 10 月25 日(土)AI 仕訳を改修
  • 11 月4 日(火)取引明細連携を改修

■弊社が推奨する、より安全かつ効率的な運用方法
会計事務所様が顧問先企業様の銀行取引明細を取得する方法として、弊社では以下の運用を推奨しております。

<運用Ⅱ>
顧問先企業様ご自身が金融機関から明細を取得し、そのデータを会計事務所様のシステムと連携する運用

<運用Ⅱ>には、以下のような利点があります:

  • 情報管理の安全性向上
    顧問先企業様が自らID・パスワードを管理することで、第三者による情報管理リスクを回避できます。
  • 法令遵守の明確性
    顧問先企業様が自ら取得した明細を連携する形であれば、電子決済等代行業の規制対象となる可能性がなく、制度上も安心してご利用いただけます。
  • 業務効率の向上
    自計化システムを活用することで、顧問先企業様と会計事務所様の間でのデータ連携がスムーズになり、記帳業務の効率化が図れます。

具体的には、以下のような弊社提供のツールから顧問先企業様に銀行口座をご登録いただくことで、<運用Ⅱ> が可能となります:

  • MJS お金の管理
  • かんたんクラウド会計
  • ACELINK NX-CE 会計
  • iCompassNX 会計/会計Plus
  • MJS かんたん!会計/法人会計/青色申告

これらのツールは、銀行API の活用によって、従来の手入力や紙ベースのやり取りを大幅に削減し、業務の正確性とスピードを高めることができます。

<運用Ⅱ>は、法令の趣旨に沿った形で、会計事務所様と顧問先企業様双方にとってメリットのある方法です。ぜひ積極的にご検討いただき、業務の効率化と安全性の向上にお役立てください。

ご不明な点がございましたら、支社営業担当までご連絡ください。別途、銀行API 担当者からご説明をいたします。


お知らせカテゴリ

PR インフォメーション

TOP