地方財政審議会はこのほど2022年度地方税制改正等に関する意見を公表し、今後の地方税制の改革に当たっては、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に取り組んでいくことが重要、新型コロナ感染症により厳しい経営環境にある事業者等への支援は、予算措置等によるきめ細かな対応を行うべきものであり、地方税、特に市町村の基幹税である固定資産税を用いるべきではない、との基本的な考え方を示した。

その上で、2022年度地方税制改正等への対応として、地方法人課税では、収入金額課税は、受益に応じた負担を求める課税方式として、長年、外形標準課税として定着していること、ガス供給業(製造・導管・小売)が多大な行政サービスを受益している状況に何ら変わりがないこと、十分に実態を伴った競争環境にはないこと、法人事業税の大幅な減収につながる等を踏まえれば、収入金額課税を堅持し、地方税収を安定的に確保すべきだとした。

個人住民税では、個人住民税で行われている住宅ローン控除の延長等が行われる場合には、本来、所得税が担うべき役割の補完制度であることを踏まえるとともに、現行の措置と同様、その減収額については全額国費で補てんすべき。また、固定資産税については、2021年度評価替えにより拡大した負担水準の不均衡を是正し、負担の公平性を図る観点から、2022年度以降は負担の均衡化に向けた負担調整の仕組みを確実に適用すべきとした。

さらに、負担調整措置は、予見可能性に配慮するとともに固定資産税の安定的確保を図るため、評価替えに合わせて3年ごとに3年間の仕組みとして講じてきたものであり、据置年度にその仕組みを変更すべきではない。2021年度末で期限切れを迎える新築住宅特例をはじめ、国の政策を推進するための税負担軽減措置等は、その政策目的、効果等を十分に見極めた上で、不断の見直しが必要との考えを示した。

社会全体のDXに向けた地方税務手続きのデジタル化について、電子申告・申請手続きのさらなる拡大や、電子納付の対象税目拡大などeLTAXを活用した全国統一的な対応・取扱いを一層充実させることが求められる。システム標準化の取組みが進められていることを踏まえ、可能な限り早期に各種手続きのデジタル化に係る方針を示すとともに、地方団体の財政負担にも配慮をしながら進めていくことが必要としている。

同地財審の意見は↓

www.soumu.go.jp/main_content/000778566.pdf

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