法務省が公表した2023年司法試験結果によると、2023年の合格者は前年を378人(26.9%)上回る1781人だった。8年ぶりに前年を上回り、政府目標1500人も4年ぶりに達成した。この背景には、今回の司法試験から認められた大学院の最終学年からの在学中受験と、大学3年、法科大学院2年の計5年で終了できる法曹コースの新設があるとみられている。特に法科大学院在学中の合格者は637人にのぼり、全体を押し上げた。

2023年司法試験は、前年を846人(約27%)上回る3928人が受験し、1781人が合格したことから、合格率は同▲0.18ポイント減の45.3%となった。在学中試験の合格者の合格率は59.5%と6割に達し、大学院修了者の32.6%を大きく上回った。合格者を男女別にみると、男性が約7割を占める1257人で、女性が524人。年齢別にみると、平均年齢は前年を1.7歳下回る26.6歳、最高年齢は66歳、最低年齢は19歳だった。

また、受験回数は、「1回目」が約9割を占める1584人と圧倒的に多く、「2回目」が123人、「3回目」が35人などだった。受験資格は、「法科大学院課程修了者」が817人(構成比45.9%)で、そのうち約77%の631人が「既修者法学部」。在学中受験資格者は637人だったが、そのうち約86%の548人が「既修者法学部」。大学院を修了しなくても受験資格を得られる「予備試験合格者」は327人だった。

なお、合格者数は、論文式試験の各科目において、素点の25%点(公法系科目・刑事系科目は50点、民事系科目は75点、選択科目は25点)以上の成績を得た者のうち、短答式試験の得点と論文式試験の得点による総合評価の総合点770点以上の者となっている。総合点をみると、最高点は1220.80点、最低点440.56点、平均点813.28点。論文式試験得点は、最高点611.31点、最低点189.46点、平均点392.01点だった。

2023年司法試験の採点結果は↓
https://www.moj.go.jp/content/001405789.pdf

提供:株式会社タックス・コム